つい先日、なんと某日本放送協会からご連絡をいただきました。
内容は、納島の“幻の落花生”を特集したい!というもの。
わ〜テレビで落花生が取り上げてもらえる〜
と、私の心は踊りました。が、現実はそんな甘くなかったです。
早速、島の落花生農家さんたちにお話を持っていくと、
反応は控えめどころかめちゃめちゃ後ろ向き。
「密着って、ずっとカメラがついて回るね? や〜しんどい」
「忙しかけんそんなことに使う体力は残っとらんよ…」
「もうよかよ。」
この“もうよかよ”には、深い意味が込められています。
納島弁でいうところの「いや、ほんとにもういいから、遠慮しとくわ。」という、柔らかくも確かな拒否。
確かに、歳を重ねれば重ねるほど、
「何か新しいことを始めるぞ!」
という気力はそがれていくもの、、
でも、念の為私は言ってみたのです。
「この放送がきっかけで担い手が見つかるかもよ?」と。
…が、返ってきたのはまたしても、
「もうよかよ。」
正直に言えば、ちょっとショックでした、、
でも、同時にやっぱりなー!と納得もしている自分がいました。
「広めたい!」「繋げたい!」という気持ちが本人たちにない限り、
外野がどんなに声をあげても、未来には繋がらない。
“幻”で終わるものには理由があるのです。
けれど、まだまだ「幻」で終わらせたくないのもまた本音、、
とはいえ「じゃあ私が納島落花生農家に就職します!」とも言えず。
そもそも農家になるってただ野菜を作ればいいってわけでもなく、、
住むところがあって、機械も買わなくちゃで、卸先を開拓したり、島のためにもいろいろボランティアしなくちゃで。
どう考えても今の納島はすぐに誰でも受け入れらるような制度は整っていない。
でも、「もうよかよ」と言われても、
それでも心のどこかに「誰かに繋いでもらえたら…」という想いが残っているのではないか。
そう信じたい自分がいます。
そして何より、誰かがそのバトンを受け取るためには、
今ここで“走っている人”がいることが大切だと思うのです。
とりあえず私は私のできることを。
9月は落花生収穫イベントも予定してるのでぜひ参加してくださいね!
いつか、納島落花生が「幻」ではなく、作り継がれる未来を願って、、