NOUSHIMA HOUSE RENOVATION Project #06 (屋根裏編)

古いおうちは、よく屋根裏を物置にしたり、牛の餌の藁を保管していたり、様々な用途で使用しています。

私がお借りしているお家は昔、牛を飼っていたそうです。

そうです。つまり、藁がてんこ盛りでした。

家主さんが家を出てから約10年。10年という月日をかけて、屋根裏にある藁は熟成されています。

熟成なんて良い響きですが、実際には雨漏りで濡れて腐ったり湿った藁やカビで埋もれた藁、動物の糞といっしょくたになっている藁。もう、兎にも角にも悲惨な状態でした。

そもそも屋根裏になんて登ることもないですし、ましてや10年も熟成された藁を触るなんて。。。

私は意外と虫がダメなので、真っ暗で、どんな生き物も虫も出るかわからない空間に入ることすら嫌でした。笑

ですが、私が住む家ですから誰かに任すことはできません。

一度屋根裏に入った時に、窓がついていることを知っていましたが、

外から見るとその窓はトタンで塞がれていました。

そのため空気や光が通らず、じめっとしていました。

まず、藁を下ろすために外から屋根裏のトタンををはがし、窓を復活させました。

中に少しでも光が入ったところで、その小窓から大工さんと2人で地道に藁を出す作業です。

これがもう本当に苦痛で。

ホコリやカビで前が見えないのは当たり前で、しまいには

途中で、喘息のようになり声が変わってしまいました。

さらに、10年も手がつけられていない屋根裏には動物の頭蓋骨や足跡が。。

もう、最後の方は意識がないくらいがむしゃらに藁を出しました。

それでも1日では終わらず、、、。

家に帰ると鼻の穴や耳の穴は真っ黒。

今回は、大工さんがいてくださったので2日で終わりましたが、私1人では4日は必ずかかっていました。

2度としたくない作業にランクインですね。笑

もし、藁を下ろす予定がある人は「ゴーグル」卵形の大工さんがよくつけている「マスク」は必ず準備してください。

そうでないと、普通のマスクでした私みたいに喘息になって声変わりしますよ。笑

今回の作業以外でも、「ゴーグル」や「マスク」は使えるので

古民家を改修する方は、是非参考までに⭐️

<大工さんの豆知識>

お家の梁には松の木が使われるそうです。

松はもともと、とても柔らかい木でその柔らかい木が300年かけて硬くなっていくそうです。

そして、その300年を境にまた柔らかくなっていくんだそうです。 

そして、古い家によく出るのがシロアリです!

シロアリは、水がないと生きていけない、太陽が当たらない風が通らないところが好きなんだそうです。。これもまた知りませんでした。。。皆さん、気をつけてくださいね

その他にも、昔の家は組まれているものだから納島にある家を解体して小値賀島に移築していたことや、かまどの煙によって屋根裏も燻されることで虫除けになっていたなどたくさんの面白いお話をお聞きしました。

昔の家のあり方から、手入れのされ方まで….日本人ではなく、海外の方がこんなにも日本の家のを好きになり、残そうとしてくださることにとても嬉しく思う反面、私たち日本人も知っていかねばいけないなと反省しました。

この作業はこれにて終了。

この記事を書いた人

お尚

出身地:滋賀県大津市
好きな情景:納島で見る夏の雲(ジブリに出てくるような雲)

納島でのファッションは、基本、島のおじさんにもらった物です!